日本で感染例がない病気で、タイにまだまだ残っているものといえば、象皮病よりも危険な狂犬病があります。狂犬病は日本では1950年代を最後に発症例がなく、根絶されたように見えますが、2006年にはフィリピンから持ち込まれた症例で2人が死亡しました。

 狂犬病は、タイでは年間数十人が発症(=死亡)する、比較的ポピュラーな感染症です。公衆保健省はすべての病院や診療所に狂犬病ワクチンの常備を義務付けていますが、犬にかまれても診療所にすら行かない人がいて、これがタイの年間死者数を増やす一因になっているのです。